#自然免疫

微生物や毒性物質が生体内にうまく侵入できると、それらは生体細胞と接触し、自然免疫が発動する。この自然免疫応答は普通生体が微生物を構造パターン認識受容体で感知するときに発動する。この構造パターンは広い範囲の微生物グループの間で保存されている。 あるいは細胞は障害を受けると警戒シグナルを出す。

自然免疫系防御は非特異的である。つまり病原体に対して包括的な応答を行う。 この系は病原体に対し、長期間に渡って効く免疫はもたない。自然免疫系は大部分の生物にとって宿主防御の主要な系である。

炎症

炎症は免疫系が感染に対し最初に起こす応答の一つである。 炎症の徴候は発赤と腫れで、組織に流入する血液の増加によって起こされる。炎症は傷害や感染を受けた細胞が分泌するエイコサノイドとサイトカインによって生じる。エイコサノイドにはプロスタグランジンが含まれ、この物質は炎症に関係した場合、発熱と血管拡張を起こす。

また同じくエイコサノイドに含まれるロイコトリエンはある種の白血球(リンパ球)に作用する。 一般的なサイトカインとしては白血球間の情報伝達に関与したインタロイキン、走化性を増強するケモカイン、宿主細胞のタンパク質合成を停止させるようなウイルスに対して、抗ウイルス活性をもったインターフェロンなどがある。

増殖因子や細胞毒性因子も分泌される場合がある。これらのサイトカインや他の化学物質は免疫細胞を感染部位に動員し、病原体を排除してから損傷を受けたいかなる組織も治癒が促進されるように作用する。

補体系

補体系は、「外来細胞の表面に攻撃を加える生化学的カスケードである。20以上のタンパク質が関与し、抗体による病原体殺滅を 強する能力をもつ」という意味で名づけられた。補体は自然免疫応答において主要な体液性要素をなす。 補体系をもつ種は数多くあり、哺乳類以外にも、植物、魚類、それに無脊椎動物の数種がある。

ヒトではこの応答はこれら微生物に付着した抗体に補体が結合することにより、あるいは微生物の表面の炭水化物に補体タンパク質が結合することにより活性化される。この認識シグナルが、速やかな殺滅応答を発動する。応答のスピードを決めるのは引き続いて起こる補体分子のタンパク質分解の活性化によって起こるシグナル増強の程度である。

補体タンパク質自身もタンパク質分解酵素である。補体タンパク質が微生物に付着した後、補体自身のタンパク質分解酵素活性が発現し、続いて他の補体タンパク質分解酵素が活性化され、これが連続して起こる。

このカスケードはペプチドを産生して免疫細胞を誘引し、血管の透過性を更新し、病原体の表面をオプソニン化(コート)して破壊できるようマークを付ける。補体がこうしてまとわりつくことによっても細胞膜は直接破壊され病原体は殺される。(ウィキペディアより)

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