閉塞性動脈硬化症

閉塞性動脈硬化症 足の痛みは重病の恐れ

歩くと足が痛くなるが、少し休むと回復する-。高齢者を中心に、こんな状態の人は足の血管が狭まったり、詰まったりして血行が悪くなる「閉塞(へいそく)性動脈硬化症」の恐れがあるという。医師は「足の危険にとどまらず、全身の動脈硬化が進んでいるサインでもあり、心血管病にも注意を」と警鐘を鳴らす。(草下健夫)

 ≪休めば楽、が危険≫

 「足が痛くなるために歩かないと、症状が出なくなるため見逃されやすい」

帝京大学医学部附属病院循環器内科の一色高明教授は、高齢者などにみられがちな閉塞性動脈硬化症のサインをこう説明する。この病気は「末梢(まっしょう)動脈疾患(PAD)」とも言う。

 出歩く場合も30メートルほど歩くと痛み始めて足を引きずるようになるが、数分程度休むと痛みは収まる(間歇(かんけつ)性跛行(はこう))。「回復するため、『ちょっと調子が悪いかな』『休めば楽になる』という程度に思い、放っておく人が大半」と一色教授は憂慮する。

 ふくらはぎや太もも、人によっては尻に、しびれや冷たさ、痛み、力が入らないなどの症状が起こる。かなり悪化すれば歩かなくてもジンジンと痛く、足先から潰瘍(かいよう)や壊疽(えそ)が起こり、切断を余儀なくされる場合もある。血管の狭まりの多くは骨盤から膝までに起こるが、特に糖尿病がひどい場合は膝下にも起こるという。

 一色教授は「糖尿病では末梢神経障害で痛みを感じず、壊疽があっても考えられないほど普通に生活してしまう」という。

 問題は足にとどまらない。歩かないと運動不足になって動脈硬化をさらに進め、心筋梗塞や脳卒中などの心血管病を発症しやすくなるという。「『足は第2の心臓』という。足の血管に病気があれば、心臓や脳の血管に病気があってもまったく不思議ではない」と一色教授はアピールする。
(産経新聞 4月21日(木)より)

『足は第2の心臓』とは、ずうっと昔から言われてきている言葉であるが、結構この重要さが見過ごされてしまっている。足元をしっかりしておかないとある日突然救われることになりかねないということでしょう。

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